学びの保育園 新川崎社会福祉法人育木会

日常のすべてが学びに変わる、もうひとつのおうち
遊んで学んで大きくなあれ!

学びの保育園 新川崎は、JR新川崎駅から徒歩約2分、通園、通勤にもとても便利な認可保育園。2017年4月に開園し、定員は60名、0歳児から5歳児までをお預かりしています。開園9年目、初年度から園長を務める桜庭園長先生にお話しを伺いました。

学びの保育園 新川崎

保育の特色①

子どもたちの「やってみたい」を大切にする
7つの学びプログラム

7つの学びプログラム。園全体のカリキュラムの土台としてさまざまな活動に展開されている。
7つの学びプログラム。園全体のカリキュラムの土台としてさまざまな活動に展開されている。

“学び”というと、机に向かってお勉強をするイメージが机に向かって文字や数を覚えることではありません。私たちが大切にしているのは、「体験を通して学ぶ」ということです。遊びや人との関わりの中で、自ら気づき、考え、行動する中で育まれていくもの、という考えのもと「7つの学びプログラム」としたカリキュラムの中で、さまざまな活動を展開しています。

●7つの学びプログラム
 ①ニコニコ毎日あいさつ活動
 ②まなびのあそびたいそう
 ③生き物育てるいきものがかり
 ④地域と社会交流1・2・3
 ⑤菜園と収穫と食育
 ⑥新しいことに挑戦し体験する『夢くらぶ』
 ⑦伝える、聴く、プチ発表会

この7つのプログラムは、リーダーの職員が中心となって活動内容を考えています。例えば①の「ニコニコ毎日あいさつ活動」では、5月を「あいさつ強化月間」として、年長さんがあいさつをテーマにした塗り絵をしてくれました。また、③生き物育てるいきものがかりは、スズムシを育てています。去年いただいたスズムシが卵を産んだんですよ。

大人側からの発信ではなく、あくまでも子ども主体。子どもたちの「やりたい」「もっと知りたい!」という気持ちを中心にしながら、一人ひとりの発達段階や個性、その年度の集団の特性などもありますので、すべての子どもが安心して自己を発揮できるよう、丁寧な関わりと肯定的な声かけを心がけています。

また、園の特徴的な取り組みの一つに「夢くらぶ」があります。これは、外部講師を招いて行う特別プログラムで、プロの和太演奏や人形劇、マジックやシャボン玉ショーなど、子どもたちが普段なかなか触れることのできない「非日常の体験」を提供する機会です。年に2回実施しており、普段は体験できない面白い体験をとおして、好奇心や挑戦心を育むことにつながっています。

体操教室も好評です。外部の講師・カワイ体操教室の先生が来てくれて、3~5歳児向けに月4回実施しています。体操教室につなげるプログラムとして行っている、0~2歳児向けにはベビーヨガは保護者にも大好評です。こちらも専任講師に来てもらって、体幹を鍛えるポーズなどを保育者も一緒に楽しんでいます。近くにある連携園と協力して、歩いてすぐの場所にあるので、そちらの園の子どもたちも招いています。

日々の保育の中でも、体操やリズム運動を取り入れています。子どもたちは体を動かすのが大好き。楽しみながら運動能力の基礎を培っていますね。園オリジナルの体操ソングもあるんですよ。毎朝元気に体を動かす時間が子どもたちの楽しみとなっています。こうした積み重ねが、心と体の健康につながっていくかな、と思っています。

また昨年から「花育」に取り組んでいます。年に3回「花育師」という方を園に招いて、生花を使ったフラワーアレンジメントなどにも挑戦しています。


保育の特色②

子どもと一緒に大人も言葉を丁寧に
「ふわふわ言葉・チクチク言葉」の取り組み

保育室には「ちくちく」を「ふわふわ」に変換する表が貼られています。
保育室には「ちくちく」を「ふわふわ」に変換する表が貼られています。

4、5歳児は「サークルタイム」を大切にしています。例えば7月には「お泊り保育」があるのですが、その夕食のメニューも自分たちで決めたんですよ。

何でもできるだけ、自分たちで話し合って決めています。
自ら考えて決める、行動することで、子どもたちの成長につながっているのをひしひしと感じますね。
例えば5歳児は、今年からですが6月から、お昼寝するかしないかを自分で決めることにしました。ご家庭で、お子さんと保護者でしっかりお話をしてもらって、自分の意思で決めています。

それから、いま大切にしていることのひとつに、「ふわふわ言葉」「チクチク言葉」に気を付けようという取り組みがあります。

5歳にもなると、結構言葉づかいが気になってきたりもしますよね。
はじめは、子どもたちがきつい言葉を使っているよね、ということから始まって、どんな言葉を使うと、お友達がうれしくなるかな、どんなことばが嫌な気持ちになるかな、ということを子どもたちと考えて、保育室の壁面に付箋で貼って「見える化」していったんですよね。

そのうちに、職員のほうから「大人も、チクチク言葉使っているよね」「職員のほうも、考えるきっかけにしていきたいです」という声が出てきたんです。では、大人も気を付けていきましょうということになって。

ふわふわ、というのはつまり「人権」ということを大切にしていこう、ということです。できるだけ否定的な言葉を使わないように心がけよう、ということで、園全体で取り組んでいます。

私はみんなを明るく照らす、太陽のような存在でありたい、と常々思っています。園長自らふわふわ言葉を使って、職員、保護者、そして子どもたちに、あたたかな、ふわふわした雰囲気が伝わって、それが自然に広がっていったらいいな、と思っています。

行事について

バリエーション豊かな行事は、自然体で。
「がんばりすぎない」でも、とことん他の主務

保育室のレイアウトは、各クラス・各年度により、発達に合わせて工夫されている。
保育室のレイアウトは、各クラス・各年度により、発達に合わせて工夫されている。

年間行事は、入園式・卒園式をはじめ、七夕祭り、運動会、ハロウィン、クリスマス会、節分、ひな祭りなどを行っています。行事のやり方については開園からこれまでの間に、職員みんなで考えながら「まずはやってみて、ダメだったら、じゃあ、どうしようか」とみんなで考えて取り組んできました。

一番大きい行事で言うと、運動会、そして発表会です。いずれも幼児クラス(3~5歳児)を対象としています。開園当初から「できる範囲でやっていこう」というところから始めているんですね。だから子どもたちを無理に練習させて、ものすごいものに仕上げようということではないんです。

運動会とか発表会って、その当日もそうですが、そこに至る過程を大切にしたいなと思っています。そこは職員たちとも共有しているんですが、やっぱり子どもたちの達成感、自信につながって、自己肯定感が高まるんですよね。
子どもたち自らが、行事に自ら参加したくなるような気持ちになってくれること、そこに気持ちを持っていくのが保育士の仕事です。でも本当に無理な子は別に参加しなくてもいい。

各クラス保育の中でも、日常的に「運動会ごっこ」「発表会ごっこ」を楽しんでいますね。

地域と社会交流というところでは、ハロウィンのイベントを商店会の皆さんに助けてもらいながら行っています。子どもたちが、廃材で作ったバッグをもって出かけます。毎年5、6店舗の方が手を挙げてくださって、一人ひとりにお菓子をくれるんですね、子どもたちもとても楽しみにしています。老人会の方とも定期的に交流しています。そうした地域とのふれあいを通じて、地域社会の一員としての意識も育まれていくかな、と思います。

お誕生会は、0,1歳児は各クラスで、2、3、4、5歳児は合同でお誕生会を行っています。みんなの前に出て、お誕生日の歌などを歌って、みんなに「おめでとう」と言ってもらいます。開園当初は0,1歳児も一緒にやっていたのですが、前に出るとまだ泣いてしまう子も多いですしね。無理なくやっていこうということで、今のスタイルになりました。

給食・食育について

職員も希望者は給食を食べることができます
郷土料理もあります

食育では、小さいプランターの菜園を作って、ちょうど夏野菜を幼児さんが2つずつ育てています。それから、駐輪場の横にひまわりの種を植えたら、昨年の夏にとても綺麗に育って咲いたんですよ。その種を今年植えて、今ちょうど育てています。

各クラスそれぞれ栄養士が企画して、年間計画はあるんですけど
最後は年長は包丁で野菜を切る、まで到達します。
食育活動も充実しています。園内には小さな菜園があり、子どもたちは野菜の苗を植え、水やりをし、収穫までを体験します。採れた野菜は自分たちでピーラーを使って皮をむいたり、調理のお手伝いをしたりして食卓に並びます。こうしたプロセスを通じて、食べ物への関心や感謝の気持ちを育て、命の大切さを実感することができます。給食は園内調理で、栄養士と調理スタッフが安全・安心な食事を提供しています。アレルギー対応も行っており、保護者との綿密な連携のもと、個別の配慮がされています。

職員とのコミュニケーション①

働き方も多様性の時代、だからこそ
職員同士の連携や情報共有を大切に

「みんなの太陽のような存在になれれば」企業でプランナーとしての異色の経験を持つ桜庭園長先生。
「みんなの太陽のような存在になれれば」企業でプランナーとしての異色の経験を持つ桜庭園長先生。

私自身、園長就任前は広告代理店勤務、プランナーとしてNPO法人の運営や地方創生などにも携わってきました。
「保育現場を支える仕事がしたい」と保育士資格も取得し、思い切って保育業界に。園長として就任し、今年9年目を迎えます。とにかくがむしゃらに、子どもたちの生命を守ること、そして保育を担う職員たちが楽しく働くことができる職場をつくることに注力してきました。大変なことも多々ありましたが、なんとか乗り越えてきました。まだまだこれから、という想いです。

職員体制は、保育士を中心に、栄養士・調理師・看護師・事務職など多職種で構成しています。多様性のある職員が、みんなで子どもたちの育ちを支えていること、それが保護者にとっても安心できる環境のひとつになっているかな、と思います。

子育て中の職員も多いので、みんなでシフトを融通し合って、助け合っていますね。
現在は、ゆとりのある人員体制を実現できていると思います。フリー保育士も複数人いますし、そして副主任2人もフリーを担当しています。

主任が基本的には保育内容の指導などをしていますが、全てを主任にお任せしきるのではなく、乳児・幼児の副主任、それぞれ保育をしっかり見られるような体制づくりを行っていて、その二人を中心に乳児会議、幼児会議も行っています。

副主任をフリーにすると、いろいろなクラスに入って様子を見ることができて、保育の質の改善にもつながっていきます。9年目を迎えてようやくこの体制が安定してきた感じです。

主任が毎日、全体の職員配置を決めてくれていますし、午後以降の細かな人員配置の調整は、その日の子どもの人数によって抜けられる人がいたりと変動もありますので、そこは副主任に任せるようにしています。保育に関しては主任と副主任が相談・協力してうまくやっていますね。


職員とのコミュニケーション②

否定はしない、主体性と個性が輝き
自分らしくいられる職場づくり

ちょうどお神輿を作成中でした。
ちょうどお神輿を作成中でした。

職員一人ひとりにも子どもと同じように、個性がありますよね。だからそれぞれ性質や性格に合わせて、コミュニケーションを取るようにしています。
保育にも、自分のこれまで築いてきたスタイルがあります。そこを否定しちゃうと、自分らしくいられなくなってしまいますよね。

例えば子どもへの声がけ。ちょっと気になるときってあるじゃないですか。でも一生懸命の先生だからこそだったりするんです。
そんなときには、シフトからあがって職員室に帰ってきた時に、「1日大変だったね」「もっとゆったりでいいんじゃない」と声をかけたりします。あとは、少しでもヒントになればと思って、保育や発達に関する本を見つけたら「ちょっと私なりに気になったところ、役立つかな、と思ったページに付箋を貼ってみたんだけど、時間があるときにちょっと読んでみて!」とさりげなく渡したりしています。

職員からの相談にも、「いつでも聞くよ」ということは、開園のときから伝え続けてきました。どんなに忙しいときにも真剣に聴く、一緒に考える、ということは伝え続けてきましたね。

そして職員の主体性を大切にするように心がけています。

副主任もそうですけど、今年はキャリアアップのリーダーにお任せする、ということを始めていて。乳児保育リーダー、幼児保育リーダー、それぞれに年間計画を立ててもらっています。例えば子育て支援のリーダーは、年間で2~3回、地域の子育て家庭向けにイベントを企画しています。

また園内研修では、乳児保育のリーダーが主体的に、毎月乳児会議の半分の時間を使って、園内研修、毎回テーマを職員から募集して、語り合いの時間を作りたいということで動いてくれています。幼児会議では、年の前半と後半に分けて、テーマを決めて園内研修をしたいと言っています。前半では「幼児の終わりまでに育ってほしい10の姿」の内容について、自分たちの保育の振り返りをしたいということです。

やっぱり主体性って大事ですね。
忙しいとついつい後回しになりますし、管理者が主導だと、“やらされてる感”が出ちゃって、待ち姿勢になりがちですが、とにかく今年はリーダー主体で年間計画を立ててもらうようにしたら続々と集まってきました。
形骸化しがちな園内研修にも活気が出てきて、私は進捗管理をしながら「よしよし」と内心嬉しくて。年々職員の成長を感じています。

園の自慢ポイント!

プライベートの充実を目指して
業務効率化にも力を入れています

園の自慢ポイントといえば、有休消化率。私以外は100%です!ほぼ希望通りに有休をとることができます。

休暇は重要です。有給休暇をとってもらって、思いっきりリフレッシュして、そのうえで良い保育をしてもらいたいなと思っています。

キャリアアップ研修も、勤務中に受けてもらっていますし、職員会議は月1回。参加できる職員だけで午睡中にコンパクトに行っています。
持ち帰り残業も基本はありません。スキマ時間にやることリストというものを作っていて、手が空いた時間にパートさんがそれを見てすぐにできるようにしています。

人はいつからでも成長できるし、学び続けられる! これからも子どもと大人の主体性と感性を大切にしながら、自分らしく過ごせる「もうひとつのおうち」でありつづけたいな、と思っています。

取材を終えて

学びの保育園 新川崎。明るく清潔で落ち着いた園舎で、子どもも大人もリラックスしているのが印象的でした。何よりも、太陽のように明るい園長先生の笑顔と、楽しく笑いが絶えないお話に心がほっこり和みました。「こんな保育がしてみたい!」「ゆったりと働きたいな」自分のスタイルに合わせて働くことができる素敵な保育園です。

この保育園の施設概要

施設名 学びの保育園 新川崎
勤務地 神奈川県川崎市幸区鹿島田1-6-5
最寄り駅 JR新川崎駅徒歩2分

求人募集要項

仕事内容 保育士
雇用形態 正社員
給与 ・詳細はお問い合わせください。
・年5回の賞与あり
交通費 支給あり
勤務期間 長期
勤務時間 7:00~19:00(シフト制:実働8時間)
休日・休暇 日祝、夏季休暇、年末年始休暇
福利厚生 雇用,労災,健康,厚生
応募資格 保育士資格、幼稚園教諭資格等をお持ちの方

写真でわかる!保育園の様子