ランゲージ・ハウスNakajima保育園認可保育所_株式会社クロベコーポレーション

バイリンガル教育と、きめ細やかな保育で
「語学力」と「自分力」を育む

京急大師線港町駅から徒歩12分、川崎区中島にある認可保育園「ランゲージ・ハウスNakajima保育園」は、2020年4月に開園しました。日本人の保育士と外国人講師がチームを組み、これからのグローバル社会に必要な生きる力を豊かに育むバイリンガル教育と、丁寧な保育を実践しています。棚原恵利子園長先生にお話しを伺いました。

ランゲージ・ハウスNakajima保育園

ILHの特徴・保育方針について

自分で考え表現できる子どもに。
小規模ならではの環境を生かして。

ダンスで思いっきり体を動かす!イングリッシュ・タイムの一コマ
ダンスで思いっきり体を動かす!イングリッシュ・タイムの一コマ

「自分で考えられる人間」になってほしい

Nakajima保育園は、2020年に開園しました。2022年度で3年目になります。定員は1歳児4名、2歳児5名、3歳児7名、4歳児7名、5歳児7名の合計30名です。特徴がしっかりしている園だからか、ありがたいことに、入園希望の方が多く、年間を通してたくさんの方に見学に来ていただいています。

認可保育園としての保育の基本がありつつも、毎日英語にあふれている。そこが私たちの強みかなと思います。

Nakajima保育園では、ダンスやゲーム、クラフトなどのイングリッシュ・タイムはもちろんあるのですが、それだけではなく、登園からお迎えまで、普段の生活の中にずっと外国人スタッフがいて、日常会話を自然に学べる、身に着けることができるのが大きな特徴になっていると思います。保護者の方々にも、そんなところをいいなと感じてもらっているようです。

保育中、子どもたちを見ているととても柔軟です。日本人のスタッフが話しかければ、日本語で答えるし、外国人のスタッフが英語で話かければ、それに自然に答えるんですよね。自分から問いかける時も、じっくり考えて言葉を選んでいるわけではなく、自然にどちらかの言語が出ているんですね。子どもの環境への順応力には驚かされています。1歳から入った子が5年間でどんなふうに成長するか本当に楽しみです。バイリンガルの保育園で、子どもはどうやって育つんだろうなって。毎日楽しくてしょうがないんですよ。

ILHの保育方針の二本柱は、語学力と自分力。言葉に限らず、自分で何かを発信したり自分の意見をみんなの前に立って言えたり、そんな子どもたちになってほしいと考えています。
30人定員という少人数の認可保育園を開園したのも、当社の黒部社長が、しつけやマナーなども含めて、教育的な観点からも、目が行き届くベストな人数だという考えをもっているからなんです。私も、保育・教育の質を維持していく上で、また子ども達が毎日生活する環境としてはベストだと今実感しています。

子どもたちには物おじせず発言したり、提案したり、アイディアを出したり「自分で考えられる人間」になってほしい。その点では少人数の保育園の良いところとして、クラスでも子ども一人ひとりが考えて表現しやすい環境かなと思っています。

お餅みたい!大好きな小麦粉粘土を好きなだけ使ってコネコネ。
お餅みたい!大好きな小麦粉粘土を好きなだけ使ってコネコネ。

例えば昨年度の年長さんのエピソードなんですが、「先生、グミって作れるのかな?」という発言があったんですね。そこで担任と「そうだね、グミって何から作られているか、調べてみよう」というところから始まって、栄養士にも相談して「じゃあ実際に作ってみよう!」ということになったんです。材料を自分たちで買いに行くところから始め、実際に作って食べてみるという所までやってみました。それはすごく喜んでいましたよ。
子どもが「やってみたい」と思うその気持ちや願い、発想力に耳を傾けて、それを叶えていく、子ども自身が好奇心や興味を持ったことを自分で実現できたら、達成感や自己肯定感につながっていくと考えています。

そこで職員が「それは難しいかな」「たぶん材料も大変そう……」と捉えてしまったら、そこで子どもたちのワクワクもストップしてしまう。でも「じゃあ、やってみようか!」と拾い上げてくれる職員がいれば、子どもの世界が広がっていきますよね。自分もどうやってグミを作るかはその時点では分からないのですが、子どもと一緒に調べて、「やってみたい!」という同じ気持ちで取り組める。一緒に楽しむことができる職員が多いのも、私たちの園の自慢ですね!

ILHの行事について

地域に見守られ支えられて。
小さなアイディアも楽しんで形にしていく。

行事などもアイディアを出し合い、工夫しながら行っています。大きいイベントや、保育の中で子どもたちと楽しむイベントがあります。運動会については、去年は近隣の保育園の園庭を借りました。今年も別のところを予約しているのですが、保護者も楽しんでくださっていると思います。また遠足では、近くの味の素に工場見学に行ったり、東芝未来科学館へ出かけたりもしました。

勤労感謝の日には、消防署に感謝の気持ちを書いた作品を届けたり、コロナ渦で直接おじいちゃんやおばあちゃん、近隣の方と接することができなかったので、敬老の日には、布にメッセージを書いたポスターを園舎の外に貼り出したりしました。

園庭はないのですが、芝生のスペースがあります。小さい子たちが水遊びをすることもできるんですよ。時にはここで絵の具を使った製作をすることもあります。
プールに近所のかき氷屋さんにもらった氷を入れて遊んだりもしたんですよ。製作は室内でも、「汚れても拭けばいいから」と床も使ってダイナミックに行っています。
また「チョークアートデー」といって、園の外壁に、全部どこにでも描いていいよ、というプチイベントをしました。「ここから、ここまでは描いていいけど、ここから外まではダメですよ」ということは一切言わないで、とにかくどこにでも描いていい。子どもたちから「先生、ほんとにここにも描いていいの?」と聞くので「いいよ」と答えたら、とっても嬉しそうな顔をしていました(笑)

時々、異年齢でも活動をしています。年長さんと1歳児でお散歩に行ったのですが、お互い嬉しそうなんですよね。天候の良い日は公園に行きますが、室内も広いので、マットなどを出して十分に体を動かして運動遊びをすることもできます。また段ボールでダイナミックな作品を作って遊ぶこともあります。

段ボールに絵の具をたっぷり。幼児クラスの子どもたち。
段ボールに絵の具をたっぷり。幼児クラスの子どもたち。

近隣の方がとってもあたたかいんです。いろいろ協力してくださって。普段食材を運んでくれているお肉屋さんも、夏祭りの日に「おみこし担いで行っていいですか」と言ったら、「いいよいいよ、じゃあジュースとあとポテトの券も用意しておいてあげるから」って言ってくれて。保育園って、地域の皆さんに支えられているんだなと実感しますね。

また、近隣の保育園から「一緒にやりましょう」とお誘いがあって、避難訓練に参加させてもらったりもしました。またハロウィンはFujisaki保育園と合同でやったんですよ。行き来できる距離なので、公園で待ち合わせをしてみんなでダンスをしました。

食育にも力を入れています。栄養士がいるのもありがたいですね。みんなで給食の豆やトウモロコシ剥いたり、スイカ割りをしたり。子どもたちと八百屋さんへ買いにいって、それぞれお金払って自分でお味噌汁を作ってみる、という活動もしました。また看護師がいるので、歯科検診の前には歯の話、マスクの大切さの話もしてくれています。専門職の職員がいるのは本当に心強いですね。

クリスマスは、子どもも職員もみんなでパジャマを着て「パジャマデー」。そんな発想が職員から出てくるんですね。そして、天井にムービーを映して、みんなでゴロゴロ寝っ転がってみたり。普段と違って、今日はこんなふうにしていいんだ!とみんなとてもうれしそうでした。職員も常に、本気で参加!です。

ILHのキャラクター・ボブの着ぐるみも時々登場します。最初は泣いてしまう子もいたんですけど、だんだん慣れてきて「ボブきたー!」と大喜びしてくれます。子どもたちはみんなボブが大好きなんです。

私たちは「インターナショナル」なのではなく、「バイリンガル」。日本の文化や言葉、マナーも大事にしつつ、英語も生活の中にある。異文化体験を自然に取り入れています。海外のこと学んだり、ハワイのお話をした後に、レイを作ってダンスしたりもします。赤いボールをトマトに見立てて、「トマト祭り」も行ったんですよ。そして子育て支援の取り組みとして、地域の方に向けてのイベントも定期的に開催。英語や海外の魅力を感じていただけているのではないかと思います。

また幼児クラスで実施した「マラソン大会」では、職員の提案で、時間を決めてその中で何周回れるかという持久戦にしたんです。なぜかというと、足の速い子って運動会でも1番を取って、マラソン大会でも1番を取ることが多いので、諦めずにたくさん走った子が勝てるという風に少し変えたんです。そしたら、やっぱり、普段勢いよく走る子は、途中で疲れて歩いたりして、コツコツ長く走った子が1番になって賞状をもらうことができたんです。先生たちの工夫ひとつで、そういうのも大事だよというのをみんなで実感しました。私も考えつかないような工夫ですごいなって思いました。

求める人物像について

みんながファミリー。だから何でも話し合う。

「毎日楽しくてしょうがない!」と語る棚原園長先生。
「毎日楽しくてしょうがない!」と語る棚原園長先生。

毎日必ずお昼に1回顔を合わせて、小さいミーティングをしています。時差勤務なので、どうしても朝一番みんなで「おはよう」とスタートできるわけではないので、お昼の時間に1度顔を合わせて、その日の連絡や報告をしています。外国人講師も一スタッフとして、しっかり話合いにも参加してもらいますし、「みんな仲間、ファミリーだよ。だからなんでも言ってね!」と話しています。

会社の方針として、ノー残業です。業務は勤務時間の中で終わらせるように、うまく回してます。主任がいるので、各クラス担任や若い職員たちからの意見も吸い上げてくれています。まさに私の右腕になってくれて大活躍しています。

園内でも時々研修をしていますが、外部研修が充実していますので、新しい情報も取り入れることができますし、自治体の研修などにも積極的に参加してもらっています。
様々な研修や連絡会などに参加させてもらう中で、私たちの園、ILHの保育や教育の軸がしっかりしているな、と感じることも多いです。他の保育園と、園の特徴や保育理念について話合う場があったのですが、それを聞いていても、行きつくところは一緒というか、目標は一緒なんですよね。保育指針があって、もちろん「幼児期に育みたい10の姿」ということは共通なんです。でも私たちの園で実践していることって、本当にシンプル。だから、保護者にも職員にもわかりやすいのかな、と改めて感じました。

職員の採用基準に関しては、朝出勤してきて子どもの前に出たときに「おはよう!」って元気よく笑顔で言えるかどうか、これが一番だと思います!
それができる人は、保育もできる。きっちりとした計画性をもって保育をすることも大切ですが、臨機応変に「それいいね」「楽しそう」と動ける考え方を持っている人がいいな、と思っています。

海外での留学や就労を経験している職員もいますが、海外の文化に興味や好奇心を持っていればOK。そして、特に英語が話せなくても大丈夫です。日本人が無理してつたない英語を話すよりは、日本人の職員は綺麗な日本語を話して、ネイティブの先生には、しっかりと綺麗な英語を話してもらう、子どもにとってはそれが栄養素となって入っていくのではないかと思います。

子どものつぶやきが、
教えてくれる大切なこと。

園だよりのコラムにも書いたのですが、こんなことがありました。
5歳児クラスの子どもたちだけでおしゃべりしている様子を見ていたら「何が好き?」という会話が聞こえてきたんです。「キティちゃん」「トーマスが好き」などみんなが好きなキャラクターを挙げる中、「私は自分が好き!」と言ったんですね。「自分のことを好きじゃなかったら、みんなに好きってできないからさ」って。みんなも「私も自分が好き」「ぼくも自分が好き!」と言い出しました。

子どもたちは日々育ち合い、いろいろなことを吸収していく。その育ちに寄り添ってそっとサポートする、それが大人の役割なのかな、と思います。いつも大切なことを気付かせてくれる子どもたちとともに、これからもすてきなNakajima園を作っていきたいと思います。

取材を終えて

英語と海外文化に触れながら自然体でいられるみんなの居場所

取材当日はあいにくの雨だったのですが、園内は晴れているかのように明るい光に包まれていました。天井も高いので、のびのびダンスしているクラスもあれば、隣の保育室では年長児さんが大きな作品の製作に集中。1階では1・2歳児の子どもたちがゆったりおしゃべりしながら小麦粉粘土を楽しんでいます。バイリンガルな環境のもと、自然体の笑顔で過ごす子どもたち。そして日本人も外国人も先生がとにかく元気いっぱい。心が晴れやかになるそんな保育園でした。

この保育園の施設概要

施設名 ランゲージ・ハウスNakajima保育園
勤務地 神奈川県川崎市川崎区中島2-1-8
最寄り駅 京急大師線港町駅徒歩12分

写真でわかる!保育園の様子