キッズラボ南流山園キッズラボ株式会社

最先端のクリエイティブと、遊び心いっぱいの空間で
「共創」「多様性」「空間把握能力」を育む

キッズラボ南流山園は、子どもの空間認識能力を育む斬新なデザインの認可保育園として、2021年4月に開園しました。保育の世界のみならず建築の世界でも注目を浴びています。JR武蔵野線・つくばエクスプレス線の南流山駅徒歩18分、江戸川の堤防を臨むのどかな田園地帯にある園舎を訪ねました。

キッズラボ南流山園

キッズラボ株式会社について

設置者・運営会社であるキッズラボ株式会社は、子どもの「やりたい!」を叶え自己肯定感を育む保育と、保育士の働きやすさを追求している企業です。

「今から20年後、子どもたちが大人になった時には、AIやロボットなどの技術革新が進み、今以上に自分らしく、個性や能力を発揮して生きる時代になっていることでしょう。0歳から6歳までの乳幼児期こそ、人生の土台となる大切な時期。キッズラボでは、そんな時代を生きる子どもたち一人ひとりが自分らしく生きるために、非認知能力や多様性を受け入れる価値観を自然に身に付けられる環境をつくりたいと考えています。未来を担う子どもたちが、興味をもったこと、やりたことを思いっきりできる場所をつくりたかった。当社の理念と想いが詰まったランドマーク的な園がここ、キッズラボ南流山園なんです」と、キッズラボ代表の西原優博さん。設計デザインを「チームラボアーキテクツ」に依頼しました。チームラボアーキテクツは、デジタルとアートを融合した映像制作やミュージアム「チームラボボーダレス」で知られる「チームラボ」の建築集団。まさに日本を代表するクリエイティブ・チームの技術と思想が園舎のいたるところに散りばめられています。

園舎の特徴

とにかく楽しい!遊びたい!
あいまいな空間から生まれる子どもの可能性

天井窓からはやわらかい光がさしこむ明るい保育室
天井窓からはやわらかい光がさしこむ明るい保育室

遊び心満載の保育室

園舎は、多角形が連なったようなつくりになっており、それぞれの部屋がゆるやかにつながっています。全体をガラス窓で見通せるため、子どもたちは、隣や向こう側のクラス、園庭や中庭の気配を感じながら生活することができます。各保育室の真ん中には、洗面台が。なぜ真ん中に?

「これは完全に、子どもたちが遊びたくなるデザインですよね笑。水場があると遊びたくなるのは子どもの自然な姿です。部屋の真ん中に遊び心を加えてみました。普通手洗い場は部屋の端っこにあるものだと思うんです。でもそれは既成概念。保育室も完全な四角形ではなく、それぞれ不思議な多角形になっています。多角形が集まっている姿は、異なる考えや価値観を持つ個人が集まって物事を共有し、生み出していく情報社会を表しています。空間そのものが多様性や柔軟性を表しているんです」と西原代表。園庭と園舎の境目があいまいなのも、あえてあいまいな遊びを生み出すというねらいがあるそうです。

多面体が連なる園舎をつなぐ大きなネット遊具。中庭の砂場を見下ろせる。
多面体が連なる園舎をつなぐ大きなネット遊具。中庭の砂場を見下ろせる。

子どもが遊びこめる、立体空間

天井には青空が見える天窓。園舎の2階、中庭の上部には、大きなネット遊具が。子どもたちに大人気の空間です。ネット遊具の下には、砂場があります。立体的な空間で体全体を使って遊ぶことで、感覚や空間認識能力を身につけていくことができるようになっています。

みんな大好き絵本コーナー。中に入ると壁いっぱいにたくさんの絵本とベンチが。
みんな大好き絵本コーナー。中に入ると壁いっぱいにたくさんの絵本とベンチが。

小さな図書館で、絵本を探す冒険に出る

2階には、不思議な絵本コーナーが。まるで、外国の図書館のミニチュア版のようです。絵本コーナーが階段状になっていることで、お気に入りの場所に座って読んだり、大好きな絵本を探すためによじ登ったりと、子どもたちは自然に絵本の世界へ。思い思いの時間を過ごします。

解放感のある明るい保育室。窓辺でくつろぐ子どもたち。
解放感のある明るい保育室。窓辺でくつろぐ子どもたち。

カラフルな壁や窓の色は、多様性の象徴

オレンジや赤、青、緑……園舎内は実にカラフル。「このクラスは何色」などのルールはなく、家具の色も配置もバラバラになっています。みんな違っていいんだよ、というメッセージは、多様な個性や価値観を受容し認め合う心を養うことにつながります。

山のてっぺんから見える景色も最高だよ!特別な遊具は必要ない。
山のてっぺんから見える景色も最高だよ!特別な遊具は必要ない。

にわとりも友達!特別な遊具がなくても遊びが生まれる

広い園庭公園のような遊具…滑り台やアスレチックのような特別な遊具はなく、タイヤでできた小山や、畑、上りやすい木、池などの自然物で構成されています。畑ではたくさんの種類の野菜を育てています。子どもたちは登ったり下りたり、ときには転んだりしながら、体幹やバランスを身に付けていきます。

キッズラボの保育とコミュニケーション

風通しのよい園舎のように、人の交流が心地よい園。
子どもたちの「やりたい」を止めない保育を。

「木に登りたい!」そんな子どもの「やりたい」を大切にしている。
「木に登りたい!」そんな子どもの「やりたい」を大切にしている。

開園からキッズラボ流山園の園づくりに力を注いできた山本美里園長先生に、保育の中で大切にしていることや園の特徴ついて、お話を伺いました。

2021年4月、コロナ禍での開園で大変でしたが、焦らずゆっくり、キッズラボらしい保育を進めることができました。園の周辺にはあまり建物がなかったのですが、やっと少しずつ、お家が建ってきましたね。

定員は80名です。開園して2年目、まだ4,5歳児さんはいませんが、0,1,2歳児さんの入園希望者はとても多いです。流山市は子育てにやさしいとして人気がある街で、子育て世帯の人口も増えており、見学に来る方は皆さん「2歳児クラスに空きがない」とおっしゃいます。0,1,2歳児の保育の需要は依然として高いようです。

キッズラボには法人として一貫した方針があり、同じ目標に向かいつつも、それぞれの地域性や子どもたちの姿に合わせて、創意工夫をしながら運営しています。

保育の中で一番大事にしていることは、子どものありのままの姿、一人ひとりを大切にすることです。例えば外で遊びたい子、部屋の中で遊びたい子、2階で遊びたい子、1階で遊びたい子、小さなクラスに行ってみたい子、大きなクラスに行ってみたい子……それぞれの子どもたちに「やりたい!」がありますよね。私たちはできるだけ子どもの興味・関心に沿って、そのねがいをかなえるようにしています。「外に行きたい」と言ったら、「今はその時間じゃないからあとでね」と断ってしまうのではなく、どうしたら子どもの「いま、こうしたい」をかなえることができるかを常に考えて動いています。自分のクラスだけが外に出るのではなく、「今外に行きたい子、一緒に連れて行くよー」と声を掛け合って他のクラスの子どもも一緒に連れて行きます。

中でもない外でもない“あいまい”な中庭には、雨の日も遊べる砂場が。

クラスや担任は決まっていますが、職員同士の情報共有と協力で保育が成り立っています。 子どもの「やりたい」を止めないこと。もちろん、職員配置やその時々の子どもの人数などの関係で、すべて「いいよ!」と言ってあげられないこともありますが、できる限り子どものやりたい気持ちを阻害しないようにしています。

例えば制作活動も、年齢に応じて、みんなが同じものを作るのではなくて「できればこんな物を作ってみようね」という見本は見せるけれど、自分なりの発想や作り方を尊重しています。

先生が綺麗に仕上げて持って帰ってって、という感じになりがちですが、それだと大人が作ってしまうことになります。大切なのは自分で考えて作ったんだよ、という達成感や、表現したい気持ち。どうしてもやりたくない、という子もいます。そんな時には無理強いしません。

子どもも職員も、やさしく見守る山本園長先生

職員は新卒から、ベテランの方までバランスよく揃っています。職員同士のコミュニケーションは、職員会議以外にも毎日昼礼を10分間設けています。短時間ではありますが、早番、遅番にかかわらず全員が子どもの様子を把握して、保護者の方に同じ対応ができるようにするため、その日の出来事や連絡事項を可能な限り共有する場にしています。

職員会議も全員が揃うのはなかなか難しい、特にパートさんには伝わりづらい部分もあるので、子どもの発達やかかわりについてなど、職員会議が終わった後にパートさんを集めてしっかり伝えています。

また、クラス会議も定期的に行っています。クラスの課題や子どもの発達など、場合によっては私や主任も入って一緒に話し合います。

保育書類を書くためなどの残業は、現在ではほとんどしていません。開園当初はどうしても時間がうまく作れなかったのですが、どんなやり方なら、保育の書類を書く時間ができるだろう?とみんなで考えて、現在では、朝の時間にそのための時間を当てられるようにシフトを組むなど思考錯誤しながらではありますが、工夫しています。人それぞれ、ペースも違うのでなかなか難しいですが、みんなで助け合いながら時間を捻出しています。

保護者との関係性も良好です。ごらんのとおり、事務室からも登降園の様子がとてもよく見えるオープンな空間になっているので、送り迎えの際には、保護者の方にお声がけするようにしています。日頃からつながりをも持つことで、何かのときに理解が得られるし、信頼関係の土台になると思います。

昨年はコロナで難しかったですが、今年度からは少しずつ、保護者を交えての行事を進めていこうと計画しています。

例えば隣の庭を芝にするんですが、四角い芝を置いていくのではなく、田植えのように、等間隔に植えていくんです。それを親子で体験してみようという企画も立てているんですよ!

夏祭りも企画中。クリスマス会は、去年もサンタクロースにやってきていただいて、楽しみました。運動会なども、大々的にというよりは、子どもたちに「何がしたい?」と聞きながら、一緒に考えていきたいと思っています。型にはまった行事ではなく、できるだけ、子どもたちと一緒に作り上げていくことを大切にしています。

園内研修も行っています。職員はみんな、目指している保育をわかっていて、それがしたくて入社してくれるんですが、なかなか現場では思い通りにいかないこともありますよね。例えば、一人ひとりに対応してゆったりと、否定しない保育をしよう、ということはわかっているんですが、どうしても場面によっては「ダメだよ」という言葉で伝えてしまうじゃないですか、そういう時はどんな声がけをしたら、どんな言い方だったら伝わるかな、否定語を使わない伝え方ってなんだろう?そんな小さなテーマですが、積み重ねることが大事だと思っています。

法人全体でも毎月1回研修があります。オンラインなのでいつでも見られるのでありがたいですね。オンライン講座の動画をお互いに見て、小グループにわかれてグループワークをしています。

職員に求めるのは、まずは子どもが大好きなこと。穏やかに、子どもの気持ちを受け入れてくれる人がいいですね。もちろん保育士を目指している人たちはみんなその思いを持っていると思います。人として、人の気持ちがわかり、協力したり、思いやりがあったり、そんなあたりまえの関係性が何よりも大切な職業だと思います。そしてそんな保育者の姿を見て、子どもたちの中に自然に思いやり心や助け合う気持ち、そして話し合って問題を解決したり、頑張って困難を乗り越えたりする力が育っていくと思っています。

取材を終えて・・・

「大人も通いたくなるワクワクがいっぱいの保育園」

「わー!かわいい!」園舎を遠くから見つけた途端に思わず感嘆の声。緑豊かな田園風景に溶け込む、外国の大きなおうちのような素敵なデザイン。取材当日にも、全国各地の建築士や設計士の方たちが視察に訪れていました。園舎のデザインだけではなく、あたたかく子どもたちを見守るおだやかな先生たち、そして泥んこになって思い思いの場所で遊び込む子どもたち。大人も通いたくなるワクワクがいっぱいの保育園です。

求人情報の詳細はお問い合わせください。

この保育園の施設概要

施設名 キッズラボ南流山園
勤務地 千葉県流山市大字木18番地(木A51街区4)
最寄り駅 JR武蔵野線・つくばエクスプレス線 南流山駅徒歩18分

写真でわかる!保育園の様子

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